グリーン・ナイト

見ました 楽しみにしてたので映画館で見られてうれし~~~!!

近年自分の周辺環境が変わった事もあり、アートハウス系の作品を劇場に見に行く機会がかなり減っていたのですが 久々に こ こういう作品に出会うために映画を見てるんだよな~~~~~~~~!!!!!って快感を頭からつま先まで全身に浴びられてめちゃくちゃ良かったです……すごい変な映画だった……(好き)

騎士道物語ベースではあるけど全くヒロイックではなくて、良くも悪くも優柔不断なガウェインがグダグダしてるのをひたすら見てるだけ……!!!っていう感じのカタルシス薄めな作品ではあるんですけど 淡々とした物語の中で静かな情緒のうねりや寓話性を読み取りながら、最終的にはスッキリした爽快感が胸に残る感じの作品で……なんか……こういう映画からしか得られない栄養素ってあるよな~と思った(語彙……)

ストーリー面におけるマスキュリニティの描き方とか、クィアっぽい仄めかしとかも好きだな~と思ったし(というか作品全体を通じてガウェインの映し方がずっとエッチですごかった) 映像もずっと綺麗かつ不穏な構図がいっぱい見られて目のごちそうでした 開始10秒でもう不穏な雰囲気に引き込まれるのにそれが130分続く……ありがたい……

そのわりに突然シュールコントみたいな笑えるやりとりが合間合間に発生したりして、全体に漂う不思議なバランス感含めてヘンテコかつチャーミングな映画だったな~て思います でも劇伴はもうちょっとポイント絞ってかけてほしいかも(たまにBGMかかりすぎてゲームみたいだな……って感じるとこあった)

映像美で言うと、序盤の盗賊に縛られたシーンで”カメラが時間を支配してる”というのを直感的に見せてくれるところがマジで映像の魔術……!!!!!て感じで今後ずっと忘れないシーンになるだろうなと思いました あそこ本当にマジカルですてき…… あと終盤における緑の帯ってへその緒のメタファーなのかな?という事とか……館の女主人の性欲と写真を撮る工程を連動させてくるとこもかなり好き(おれは水面下の性欲を画面の湿度で表してくる映像が好きなので……)

間違っても万人受けするような作品ではないけど個人的には一人の人間の成長譚&大人向けのおとぎ話としてメチャメチャ好き!!!な作品でした あと意外と大きめのスクリーンで上映されてるのが驚きだけど嬉しい!!これはA24くんのパワーでしょうか……いつもお世話になっております!!!